個人でのFX取引は、税制上デメリットばかりです

 個人のFX運用益は、「雑所得」という所得区分になります。「雑所得」は、総合課税となり最高50%(住民税を含む)の累進税率となります。ところが、逆にFX取引で生じた損失は他の所得(給与所得など)と損益通算できないだけでなく、翌年以降に損失を繰り越すこともできないのです

 投資は儲かるばかりではありません。損をすることもあります。個人だと、儲かったときは税金が掛かり、損失を出しても他の所得から損失を引いてもらえず、さらに翌年以降に損失を繰り越すことができず、税制上は大変不利な扱いを受けるのです。

FXの投資会社を設立する税制上のメリット

 @7年間損失を繰り越せる

 7年間損失を繰り越せるのが、FXの投資会社を設立する最大のメリットです。個人との差は歴然としています。これ以上の説明は不要でしょう。

 A会社なら、FX以外にもすべての投資が損益通産できる

 外国株式、先物取引などの会社で行う取引から生じるすべての損益が通算できます。

 B費用処理できる経費の範囲が拡大する

 これも、会社設立の大きなメリットです。個人の場合、FXの運用益は「雑所得」扱いとなりますが、「雑所得」の必要経費と認められる範囲には制約があります。

 例えば、FXの取引手数料などは当然必要経費として認められますが、パソコンの購入費用が必要経費として認められるかは、税務署の担当者のよって違ったりするようです。

 一方、会社の場合、会社の目的如何にも拠りますが、広範な費用処理が可能です。もちろん、奥さんなどの身内を役員にすれば、役員報酬を支払うことにより、所得の分散が可能です

 C会社の方が税負担が少ない

 会社の税率は、法人税・地方税を合わせても、所得が400万円以下は約26%、400万円超800万円以下は約29%、800万円超で約44%です。

 一方、個人の税率は所得税・住民税を合わせて所得が900万円超は43%、1800万円超は50%の最高税率が適用されます。

FXの投資会社は合同会社で十分です

 合同会社にするか、株式会社にするかは、好みの問題といえるかもしれませんが、私はFXの投資会社は「合同会社」で十分だと思います。その理由は、なんと言っても設立費用が安いことです。

 株式会社なら定款認証費用・登録免許税で約20万2千円ほど実費が掛かりますが、合同会社なら登録免許税6万円の実費で設立できます。合同会社と株式会社の「法人」としての機能には何らの違いもありません。

 さらに、資本金も少額で十分です。資本金は会社の元手ですから、会社を解散しない限り返してもらえません。投資資金が足りないのなら、会社に貸し付ければいいのです。貸付金なら、いつでも会社から返してもらえます。もちろん、貸付金の返済を受けても税金は掛かりません。

 ただし、FX業者の中には、稀に「合同会社」では口座を開設を認めない場合もあるようですので、事前に確認の必要する必要があります。この点にはご注意ください。

FXの個人口座と会社口座を併用してさらに節税する

 FXの取引口座は、個人と会社で両方持つと両者を併用することにより、さらに節税の可能性が広がります。

 もちろん、基本は会社口座を使ってFXの取引をしますが、追加的に個人口座でも取引を行うようにすれば、FXの投資会社を設立してより一層効果的な節税ができます。